日本語には色々な表現の方法があるので、謙ったり、敬ったりとその場にあわせて使わなければならないので難しいですよね。しかも社会人として、相手に間違えて使ったら恥ずかしい・・・。
ビジネスマナーとして、最低限の使い分けを知りたい!!弊社・当社・我が社・自社・貴社・御社の違いをマスターしてスマートに使いこなせるようになりましょう!!
目次
お客様用が弊社・小社

お客様に対してへりくだって使う言葉が「弊社」「小社」です。
「へりくだる」とは、相手を敬って、自分については控えめな(低い)態度をとる。謙遜する。という意味です。
お客様は目上の立場ですから、お客様に対しては自分はへりくだって使います。
弊社の使い方と例文
・今後とも弊社への変わらぬご愛顧のほど宜しく御願い申し上げます。
・弊社は、〇〇駅より徒歩約5分です。
・この度、弊社は左記に移転することになりました。
などいずれも、自分がへりくだって使います。
【注意!】
この「弊社」は社内(身内)に向けて使う言葉ではありません。
身内には、へりくだりません。
この場合は「当社」「我が社」などを使います。
小社の使い方と例文
・この度、小社は業務拡大にともない、移転することになりましたので、謹んでご案内を申し上げます。
・落丁・乱丁本は、小社「営業部」あてにご送付ください。
こちらも「弊社」と同じく、自分の会社のことをへりくだって言う言葉です。
ただ最近は「弊社」を使うのが一般的で、「小社(しょうしゃ)」を使う人は少ないそうですが、「小社」は相手の会社よりも自分の会社の方がより小さいです、という規模の意味合いが含まれています。
身内向けが当社・我が社・自社

会社内で、自分の会社の事をいう場合に「当社」「我が社」「自社」などが使われます。
社内文書などでは「当社」を使いましょう。
また「我が社」という言葉はプライドを持った言葉ですので、役職のある人(社長や役員など)が社内に向けて使います。
ふつうは外部に対して使いません。例外的に相手に抗議する場合に使用したりすることがあります。
当社の使い方と例文
・当社の独自の技術を紹介いたします。
・当社は昭和○年に東京日本橋で創業しました。
当社とは対等な立場の相手への言葉ですので、上司などの身内へのプレゼンの時などに使います。
またパンフレットや会社案内などでは、不特定多数の目にふれることから、過剰にへりくだる事はなく、当社を使っています。
我が社の使い方と例文
・我が社はなぜお客様に選ばれているのでしょうか。
・我が社の強みは、グローバル化や競争が激化するマーケットにおいて…。
我が社については、少し説明した通り、社内で使われる言葉ですが、ある程度社内においての立場がある人(社長、役員など)が使う言葉です。
「我が社」は”うちの会社は特別ですよ!”というプライドを持って使われる言葉ですので、新入社員や若手の社員が使う言葉ではありませんのでご注意を!
自社の使い方と例文
・ブランドを確立するためには、自社の経営資源を分析して検討する必要があります。
・オフィスビルは、自社ビルとテナントビルに大別される。
自社は、自社製品や自社ブランドという、「自分の会社の」という意味で使われています。
反対語は他社からも分かるように、自分の会社の事を言ってるだけですので、社内向けのプレゼンなどには当社を使いましょう。
貴社と御社の違い!文語と会話で分ける

相手先の会社を尊敬を持って表現するのが「貴社」と「御社」です。
一番分かりやすいのは、「貴社」は文語で「御社」は実際に相手先との会話で使うと覚えておくと分かりやすいと思います。
「貴社」と「御社」どちらを使っても間違いではないのですが、一般的には上記のように覚えておくと混同してなくていいですね。
貴社の使い方と例文
・貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます
・この度は貴社新商品の〇〇ホームページ開設に際してまして、弊社を起用いただき誠にありがとうございます。
・私が貴社を志望する理由は3点あります。
【注意!】
「貴社」は話し言葉として、「記者」「帰社」など同音異義語が多いため、会話の中に使われる話し言葉には向いていません。
文章の中での書き言葉として使用しましょう。
また敬う気持ちがあるので「貴社様」と「様」をつける人がいるのですが、これは間違っています。
すでに、「貴社」という言葉だけで相手を敬っていますので、気をつけましょう。
御社の使い方と例文
・御社に於かれましては東証一部上場を果たされ、祝着至極に存じます。
・御社の質の高いサービスと接客に魅力を感じました。
相手先の会社へ訪問し、「あなたの会社は・・・」という時は「御社」を使いましょう。
まとめ
・お客様に対してへりくだって言う言葉が「弊社」「小社」
・身内(社内)に向かって使う言葉は「当社」「我が社」「自社」
・貴社は同音異義語が多いため、会話のなかで使うよりは、文章で使う。
・御社は「あなたの会社は」という言葉を会話の中で敬って表現した言葉です。