夏になると毎年やってくる台風。
日本のニュースの中では「台風」と報道されていますが、その他にも「ハリケーン」や「サイクロン」という言葉を聞いたことはありませんか?
同じ台風だと思うのですが・・・その違いはどこあるのか調べてみました!
台風の定義

出典:http://hatakebatake.seesaa.net/
熱帯の海上で発生する低気圧を「熱帯低気圧」と呼びますが、このうち北西太平洋(赤道より北で東経180度より西の領域)または南シナ海に存在し、なおかつ低気圧域内の最大風速(10分間平均)がおよそ17m/s(34ノット、風力8)以上のものを「台風」と呼びます。
出典:気象庁ホームページ
つまり台風とは、熱帯の海上で発生した低気圧で、その最大風速が秒速17m以上のものを日本では「台風」と呼んでいます。
その年の1月1日以降に発生した台風の数を、台風○号という形で表していて、1年間に発生する台風は平均26個、そのうち平均で3個が日本に上陸しています。
2016年は台風の当たり年と言われていて、例年日本に上陸する台風は平均3個、それに対して2016年8月には4個、9月は2個上陸しました。現在台風18号が日本に接近、上陸する予報ですから1個追加して7個と多いですよね。
しかも8月に4個も台風が上陸したのは1962年に次いで多い年になります。
2004年に台風が10個上陸して以来の台風の数になりました。
ハリケーンとサイクロンは同じ??タイフーンは?!

出典:http://wadainotansu.com/
アメリカでハリケーンによって大きな被害がでているニュースを日本でも見たことがあると思います。
ハリケーンと台風って違うものなの??と思いますよね。
実は、まったく同じ台風!!
なんと発生した場所によって呼び方が違ってくるんです。

出典:http://www.jma-net.go.jp/
ハリケーン
ハリケーンは、太平洋北部(カリブ海・メキシコ湾を含む)南部、太平洋北東部・北中部で発生し、最大風速64ノット(毎秒約33メートル、毎時約74マイル、毎時約119メートル)以上のものをいいます。
それはどれくらいの大きさなんだろう?と思いますよね。
最大風速64ノット以上は、日本の台風の強さの階級でいうと「強い」台風に当たります。
ニュースで「強い台風○号は~」と言ってる台風の大きさですね。
日本だと、台風の平均風速の基準が10分間の中の平均値なのに対して、アメリカは1分間の平均値が用いられていますよ。
サイクロン
サイクロンは、インド洋北部・南部、太平洋南部で発生し、1分平均:秒速17メートル以上の熱帯低気圧をいいます。
尚、熱帯低気圧の意味で用いられるサイクロンは「Tropical cyclone(トロピカルサイクロン)」の略称となります。
気象庁の定義は台風と同じですが、実際には低気圧全般と熱帯低気圧をさせて用いられる場合がより一般的との事です。
タイフーン
太平洋北西部、南シナ海で発生し、世界気象機関で取り決めた熱帯定期圧が、最大風速が64ノット以上(1分平均:秒速33メートル以上)のものはタイフーンといいます。
「台風」と「タイフーン」では正確な定義が違うので同じものではありません。
つまり、別の地域で発生しても、呼び方が変わる地域にはいればその地域で使われている呼び方になるのです!
なので、台風もハリケーンもサイクロンも、日本で言えば全部同じ台風。
風速や基準は違いますが、どれも台風であることには変わりありません。
まとめ
・台風、ハリケーン、サイクロンは呼び方が違うが、すべて風速の強い熱帯低気圧である。
・台風は、熱帯の海上で発生した低気圧で最大風速が秒速17m以上のものを日本では「台風」と呼ぶ。
・ハリケーンは太平洋北部・南部、太平洋北東部・北中部で発生し、最大風速64ノット以上のものを呼ぶ。
・サイクロンは、インド洋北部・南部、太平洋南部で発生し、1分平均:秒速17メートル以上の熱帯低気圧を呼ぶ。